自転車保険で個人賠償責任の補償額はいくら必要?【最低1億円】

最低限必要な補償額は1億円


結論から言うと1億円は必要です。…と言うよりも大抵の自転車保険は個人賠償責任の補償額が1億円以上に設定されています。個人賠償責任の補償金額が2億円・3億円と大きくなるにつれて、支払う保険金額も高くなっていきます。

なぜ1億円必要なのか?

そもそも1億円と言う額は何を根拠に設定されているのでしょうか。
調べてみたところ、この金額は2013年7月4日に神戸地方裁判所で出された判決を根拠にしているようです。

この判決は2008年9月に発生した自転車と歩行者の衝突事故に対するものです。事故当時小学5年生の児童が自転車を運転中、神戸市内の女性(事故当時62歳)に衝突。事故後女性は意識不明の重体となりました。女性は判決当時も意識が戻らない状態だったようです。

地裁の裁判官は、少年の親の監督義務違反(少年に対して自転車運転に関する十分な指導や注意をしていなかったこと)を認め、女性の将来の介護費用として、少年の家族に対し約3,520万円、保険会社に対し約6,000万円の計約9,520万円の支払いを命じました。

2020年2月現在で確認できる自転車事故の賠償金額の最高額がこの判決によるものです。そのためこの判例が賠償補償金額の基準となっていると考えられます。


その他の判例も見てみて分かったこと

自転車事故で数千万単位の高額な賠償金の支払いを命じられるケースをみてみると、どれも事故の原因として自転車側に大きな過失が認められる場合が多いようです。(自転車の過失例:信号無視・前方不注意・下り坂で片手運転+減速しなかったなど)

このことから、自転車保険に入ることも大切ですが、まずは交通ルールを守って安全運転を心がけることが何より大事なんだとわかりました。


自転車保険の個人賠償補償は1億円以上が目安

裁判の判例からすると、1億円程度の個人賠償責任補償があったほうがよさそうです。補償額1億円では不安だと言う方は、それ以上の補償額の保険もありますので、そちらを検討してみてください。
どんな保険に入るにしても安全運転は忘れないようにしましょう。

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